少額から始められるため、投資初心者でもチャレンジしやすい不動産クラウドファンディングですが、年々事業者も増えており、どのサイトで始めればいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回は「利回りくん」について、強みや注意点、実際に使用している人のレビューなどをご紹介します。
複数のサイトと比較して、特徴やリスクを理解した上で自分に合ったサービスを選んでいきましょう。
「利回りくん」の基本情報
第一号ファンド募集日:2019/12/13
累計募集ファンド件数:99
平均想定利回り:4.29%
平均運用期間:14.1
最低投資額:10000
募集方式:抽選
平均優先劣後比率:4.6%
「利回りくん」の特徴
「利回りくん」は、日本マーケティングリサーチ機構調査による2024年10月期の「指定領域における市場調査」によると、会員数は国内No.1で2024年12月現在280,866名となっています。
そんな圧倒的な会員数を誇る「利回りくん」のより詳しい特徴(メリット・デメリット)を以下にてご紹介します。
「利回りくん」のメリット
- 米ナスダック上場企業の関連会社が運営
- 任意組合型ファンドが選べる
- 楽天ポイント・「利回りくんコイン」が貯まる
メリット① 米ナスダック上場企業の関連会社が運営
「利回りくん」を運営する株式会社シーラは、2023年3月に日本の不動産会社として初めてアメリカのNASDAQ(ナスダック)市場に上場を果たした株式会社シーラテクノロジーズの子会社です。
同社が上場したのは、ナスダック市場の中でもスタートアップ企業向けで、時価総額基準が最も低い「ナスダック・キャピタル・マーケット」です。これは、日本の東証における「グロース市場」に相当します。
メリット② 投資対象が豊富
「利回りくん」では、投資家の多様なニーズに応えるため、さまざまな種類のファンドを提供しています。具体的には、以下の形式や目的別ファンドが用意されています。
(1)スキームの選択肢
匿名組合型と任意組合型の両方を提供しており、リスクやリターン、節税効果を考慮して選択可能です。特に任意組合型では、不動産の共有持分を取得することで、現物資産に近い扱いとなり、相続や贈与の際に節税効果を期待できます。
不動産特定共同事業における任意組合型は、不動産の共有持分を取得することで、相続税軽減やスムーズな相続を実現できる有効な相続対策手段です。中長期的な運用を前提に、安定的な資産成長が期待でき、さらなる資産保全と節税を両立させる選択肢[…]
不動産クラウドファンディングの台頭により、不動産投資がより身近な選択肢となっております。その中で、多くのスキームに活用されているのが「不特法(不動産特定共同事業法)」に基づく匿名組合です。この契約形態は、投資家にとって安全性と透明性[…]
(2)収益タイプ別ファンド
インカム型、キャピタル型、寄付型、開発型のように様々なタイプのファンドを提供しており、安定収入を求める投資家から高リターンや社会貢献を目指す投資家まで、幅広いニーズに対応しています。
(3)プロジェクトの多様性
さらに、これらのファンドには障害者グループホームや地域創生プロジェクト、著名人とのコラボレーション案件など、ユニークで多彩な投資対象が多くあります。
具体例としては以下のような案件があります。
前澤友作氏の「イヌネコヒルズ」
前田裕二氏の「ライバーズマンション」
メリット③ 楽天ポイント・「利回りくんコイン」が貯まる
「利回りくん」は2021年12月1日から楽天ポイントオンラインと提携しています。これにより、ファンドへ投資すると投資金額の0.5%相当の楽天ポイントが貯まります。さらに、ログインするだけで1ポイント(出資額10万円未満)または2ポイント(出資額10万円以上)が毎日付与されます。加えて、誕生日の前後3日間にログインすると100ポイントがもらえるなど、多くのポイントが貯まる仕組みになっています。
また、「利回りくん」では、サービス内で使用できる独自コイン「利回りくんコイン」を提供しています。これは、楽天ポイントとの連携によって得られるもので、楽天ポイント1ポイントを利回りくんコイン1コインと交換できます。利回りくんコインは1コイン=1円として、「利回りくん」の各ファンドの投資額に充当可能です。これにより、獲得した楽天ポイントを実質的にそのまま投資に回すことができます。
「利回りくん」のデメリット
- 競争率が高い
- 応募口数に上限がない
- 劣後出資比率があまり高くない
デメリット① 競争率が高い
「利回りくん」は、テレビCMなどの影響で人気と知名度が大幅に向上しており、その結果、競争率が高い状態が続いています。抽選式の案件では、平均で5倍前後の当選倍率となることが多く、当選しない限り投資ができない点がネックになる場合があります。
また、先着式のファンドも同様に競争が激しく、案件によっては数時間で枠が埋まってしまうこともあります。投資を検討する際には、ファンドの募集開始時間を事前に確認し、早めに対応することが重要です。
デメリット② 応募口数に上限がない
「利回りくん」では、応募口数に上限が設定されていない点も注意が必要です。先着式では、資金力のある投資家が大口で投資を行った場合、より早く募集枠が埋まる可能性があります。また、抽選式の場合も、大きな資金を投入する投資家が抽選で有利になる可能性があり、少額しか投資できない人にとって不利になる場合があります。
最低投資金額が1万円と手頃であることはメリットですが、応募口数に上限がないことにより、一部の投資家にとっては不利に働く可能性がある点を理解しておきましょう。
デメリット③劣後出資比率があまり高くない
想定利回りが4%以上の案件が多く、中には5~7%の高利回り案件も見受けられます。全体的にリターンが期待できる案件が多いといえるでしょう。一方で、直近10案件の劣後出資割合は5〜10%、平均劣後出資比率は4.6%とやや低めに設定されています。この水準は1年以内の短期案件を運用するには十分と言えますが、1年以上の長期案件ではリスクヘッジの観点からやや物足りない印象を受けます。
「利回りくん」の運営元は?
「利回りくん」の運営元は、株式会社SYLAという株式会社シーラテクノロジーズの子会社である企業です。
株式会社SYLAは「テクノロジー×不動産」を掲げ、効率的で革新的な事業運営を目指しています。
運営元情報 | |
---|---|
運営企業 | 株式会社SYLA |
資本金 | 446,522,660円 |
会社設立 | 2010年9月29日 |
本社 | 東京都渋谷区広尾1-1-39 恵比寿プライムスクエア 7F |
上場 | 親会社が米ナスダックに上場 |
事業内容 | 不動産売買、マンション開発、賃貸、管理および仲介、不動産クラウドファンディング、総合建設業 |
編集部評価
編集部の独断と偏見で「利回りくん」を5段階評価&チャートにしてみました。
企業の信頼性
前述のとおり、株式会社シーラは株式会社シーラテクノロジーの子会社であり、米国ナスダック市場の上場企業です。
しかし、2024年12月2日、株式会社クミカと株式会社シーラテクノロジーズは両社の取締役会で経営統合を決議し、クミカが株式交換完全親会社、シーラが株式交換完全子会社となることが発表されました。
そのためシーラの米国預託証券は、効力発生日の直前である2025年5月29日(米国時間)に米国ナスダック市場から上場廃止となる見込みです。
一方、親会社となる株式会社クミカ(株式交換後、株式会社シーラホールディングスに名称変更予定)は、東京証券取引所スタンダード市場への上場を引き続き維持する予定です。そのため、シーラはスタンダード市場上場企業の子会社となる見通しです。
株式会社クミカ(以下「クミカ」)及び株式会社シーラテクノロジーズ(以下「シーラ」)は、本日開催の両社の取締役会において、両社の経営統合(以下「本経営統合」)を実施し、クミカを株式交換完全親会社とし、シーラを株式交換完全子会社とする株[…]
こんな人におすすめ
「利回りくん」は「プロジェクトの豊富さを重視している方」に向いていると思われます。
前述の通り、寄付型ファンドから開発型まで、投資目的やスタイルに応じて選べる幅広いファンドを提供しています、初心者から経験豊富な投資家まで、様々な層に対応しています。
また、著明人とのコラボファンドは、多くの投資家から注目を集めており、SNS上でも話題になることがしばしばあります。特に、少し変わった面白いプロジェクトに参加してみたいという方にとっても、「利回りくん」は魅力的な投資プラットフォームといえるでしょう。
「利回りくん」の口コミ
「利回りくん」の評判は実際のところ、どうなのでしょうか。X(旧Twitter)上に寄せられた、実際に使用しているユーザーの声を以下にてまとめてみました。
口コミ①楽天ポイントが貯まる
利回りくんで7日連続ログインすると
抽選で最大500ポイントが当たります。
今週は4等の30ポイントでした!#2年連続会員数国内No1らしいねんな#利回りくんやないかっ#利回りくん pic.twitter.com/gc4wo1p1D7— tokunosuke (@tokunosuke2012) December 9, 2024
当たった!#利回りくん pic.twitter.com/Vp1pzn0t4E
— K@本業手取り20万でセミリタイアを目指す投資家 (@kazu_vstrom) October 15, 2024
口コミ②早期償還された
利回りくんより早期償還&分配金振込!東京地下鉄買って資金なかったのでナイスタイミングでした!分配金は4,000円弱でした!元々利回り5%で早期償還の美味しい案件でした😋
— ぴらにあ (@pirania2222) October 25, 2024
利回りくんで出資していたマンションが売却され早期償還になりました!
実際10万円を4ヶ月預けて毎日のログインでもらえる楽天ポイントと、利回り合わせて4,562円分プラス💰
結局利回り13.68%に🥰 pic.twitter.com/CToNDEONsK— ミニぶた@ポイ活と高配当株と、ときどき、東京タワー🗼 (@mini__buta134) March 6, 2024
口コミ③落選報告
利回りくん
あんまり期待してなかったし応募も軽くしかしてなかったけど落選
最近味見程度しか出資してないけどボチボチ続けていきます#2年連続会員数国内No1らしいねんな#利回りくんやないかっ会員数増えると競争率高くなるよな〜 pic.twitter.com/idZYl2LWiW
— 招待コードばら撒き用 (@code_baramaki) July 16, 2023
利回りくん、シニアテック案件落選😂
うーむ、落選が続くなぁ…新規開拓するかな🤔
— フェルドマン (@feldoman0504) March 2, 2023
「利回りくん」の実施中キャンペーン
「利回りくん」では、楽天ポイントがもらえる様々なキャンペーンを実施中です。
①ザクザク溜まるキャンペーン
対象期間 | 定めなし |
条件・内容 | 【特典1】新規投資家登録で50円分の楽天ポイントをプレゼント 【特典2】さらに初回出資で950円分の楽天ポイントをプレゼント 【特典3】利回りくんファンドへの出資額に応じて楽天ポイントをプレゼント(10万円以上で2ポイント、10万円未満で1ポイント) 【特典4】お誕生日の前後3日間にログインすると100円分の楽天ポイントをプレゼント 【特典5】投資額に応じて0.5%分の楽天ポイントをプレゼント 【特典6】7日連続ログインすると、抽選で最大500円分の楽天ポイントが当たる抽選開催(1等:500ポイント、2等:100ポイント、3等:50ポイント、4等:30ポイント、5等:10ポイント) |
備考 | 特典1に関しては、eKYCまたは郵送による本人確認が完了したことが条件特典6に関しては、運用中または運用開始前で入金が完了している利回りくんのファンドがあることが条件全てに共通して、各アクション時点で楽天ポイント連携済みになっていることがポイント進呈の条件 |
②投資家デビューキャンペーン
対象期間 | 2024/9/24~2024/12/18 |
条件・内容 | キャンペーン①の【特典2】において、初回出資金額が20万円以上の場合、さらに1,000円分の楽天ポイントをプレゼント |
備考 | 付与日:出資ファンドの運用開始から1ヶ月以内 注意点:期間中に出資応募した場合は、期間終了後に出資確定した場合もキャンペーン応募対象者 |
不動産クラウドファンディングの注意点
ここまでサービスの特徴や利点などを中心にお伝えしてきましたが、不動産クラウドファンディングは投資商品となりますので、リスクについてもきちんと理解しておきましょう。
不動産クラウドファンディングのリスク
不動産クラウドファンディングにはいくつかリスクがあります。
・元本毀損リスク
・運営事業者の倒産リスク
特に不動産クラウドファンディングにおける代表的なリスクは「元本毀損リスク」です。
事業者が販売する不動産クラウドファンディングの不動産小口化商品は、不動産のプロが目利きした物件であり、一定以上の勝算があって商品化しているはずです。
しかし、不動産市場の大幅な変動や天災による被害、金融危機など突発的な外的要因により、不動産価値や金利が大きく下落することもあります。
その結果、空室が発生し、想定通りの賃料収入が得られなかったり、仕入価格より低い価格で売却することで「売却損」が発生することが考えられます。
このように運用で想定通りの利益が上がらなかったり、売却損が発生した場合、投資家への分配金が0円になるだけでなく、預けた資金も減額して返還(元本割れ)となり、投資結果がマイナスで終わる可能性があります。
不動産クラウドファンディングは少額で投資できるとはいえ、一定のリスクは理解した上で投資を行う必要があります。
元本毀損リスクを軽減する「優先劣後システム」とは
元本毀損リスクに関しては、多くの不動産ファンドにて「優先劣後システム」が採用され、一定の損失までは事業者側にてカバーしてくれる仕組みが設置されています。
「優先劣後システム」では、投資家たちから出資(優先出資)だけでなく、サービス運営元自らも出資(劣後出資)を行い、不動産を購入・所有・運用していきます。そして万が一、対象不動産の売却損などが発生した際には事業者による劣後出資分から損失分をカバーし、投資家たちの優先出資分は守られる仕組みとなっています。(この制度は元本を保証するものではなく、劣後出資金額分まで損失をカバーするものとなっているため、万が一、それ以上の損失が発生した場合には優先出資である投資家の元本が毀損します。)
例えば、1,000万円の不動産のうち、800万円分は投資家たちから資金(優先出資)を集め、200万円分を事業者が資金を出資(劣後出資)した際、仮に不動産の売却によって100万円の損失が発生したとしても、その損失は事業者の劣後出資200万円から被るため、投資家たちからの出資金は出資時と同じ金額が返還されます。
なお、優先劣後システムは元本保証ではないので、上記の例にて損失額が200万円を超えて発生した場合は、損失額の一部が投資家たちの優先出資から差し引かれ、元本毀損に至ることもあります。
※優先劣後システムはファンドごとに劣後出資比率が変わります。投資前にご自身にてご確認ください。
まとめ
当記事では国内登録者数No.1不動産クラウドファンディングサービス「利回りくん」についてご紹介させていただきました。
「利回りくん」は、競争の激しさや劣後出資比率の低さといったデメリットもありますが、それらを上回る魅力があり、投資家にとって非常に魅力的なサービスです。他サービスとの併用を検討しつつ、「利回りくん」の募集ファンドの特性を把握することで、よりスムーズな投資機会を得られるでしょう。
当サイトでは投資家の方たちがより自分に合ったサービスに挑戦できるよう、これからも各社の分析を行い、様々なコンテンツとして発信していきます。
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