不動産クラウドファンディング投資をするうえでチェックすべき要素の一つがファンドの運用期間です。
この記事では不動産クラウドファンディングの運用期間と、投資をする際の注意点について解説します。
不動産クラウドファンディングの運用期間とは
不動産クラウドファンディングの運用期間とは、ファンドが運用される期間のことを指します。
不動産クラウドファンディング事業者は、投資家から調達した資金で物件を取得・開発・運用しますが、資金を調達する際には募集期間が設けられており、資金調達が完了しファンドが成立すると一定期間にわたって運用が開始されます。
2022年10月現在、全体の8割のファンドの運用期間は1年以内となっており、5年以上など長期的に運用されるファンドは極めて少ないのが現状です。
参考:不動産クラウドファンディング 運用期間別ファンド数の割合
不動産クラウドファンディングの運用期間の長短
不動産クラウドファンディングの運用期間には長いものと短いものがありますが、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
運用期間が長い場合のメリット
長期にわたって分配金を受け取れる
運用期間の長いファンドに投資した場合、長期にわたって分配金を受け取り続けることができます。
新たな投資先を探す手間が省ける
短期的な運用期間のファンドと異なり、運用期間が長期にわたるファンドに投資すると、その運用期間の間、新たな投資先を探す手間を省くことができます。
運用期間が長い場合のデメリット
市況の変化の影響を受ける可能性がある
運用期間が長期にわたると、その分、市況の変化、たとえば不動産価格や賃貸相場、国内金利や外国為替などの市況の変化が、ファンドのパフォーマンスに影響を与えることもありえます。
その結果、受け取れる分配金や償還金にも変動があるかもしれないのでその点は注意が必要です。
すぐに償還金が受け取れない
不動産クラウドファンディングでは、運用期間中は中途解約ができないため、運用期間が長いと償還金を運用期間終了まで受け取ることができません。
すぐに償還金が必要となる場合や運用期間中に別のファンドへの投資を検討している場合には注意が必要です。
運用期間が短い場合のメリット
投資のリスクを抑えることができる
ファンドの運用期間が短ければ、その分事業者の倒産リスクや市況変動のリスクなどを抑えやすくなります。
すぐに償還金が受け取れる
ファンドの運用期間が短いほど、償還金も速やかに受け取ることができます。
不動産クラウドファンディングの中には、運用期間が3ヶ月ほどのものもあります。
償還金を原資に別のファンドに投資したい場合や、すぐに償還金を受け取って別の用途に資金を使う予定がある場合には、運用期間の短いものを選ぶようにしましょう。
運用期間が短い場合のデメリット
投資の効率が落ちる可能性がある
不動産クラウドファンディングでは、入金からファンドの運用開始までと、ファンドの運用終了から償還までに時間がかかるため、償還金を次の投資資金に充てる場合、投資の効率が落ちる可能性があります。
短い運用期間の場合、運用が終わってから次の投資先のファンドがみつからないこともあるため、自己資金を常に運用に回したい方は、長い運用期間のファンドを選ぶようにしましょう。
まとめ
この記事では不動産クラウドファンディングの運用期間について解説してきました。
不動産クラウドファンディングで投資する際は投資スケジュールや資金の状況などを考慮に入れたうえで、自分に合った期間のファンドに投資することが大切です。
物件の情報や利回りだけではなく、運用期間にも必ず目を通すようにしましょう。